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経済学部からアートへ転向。デザイナーとしての道を選んだ彼女の哲学とは?

経済学部からアートへ転向。デザイナーとしての道を選んだ彼女の哲学とは?

今回のインタビューは経済学部4年生の渡辺麻友さん。宮城野高校から東北大学に入学し、1・2年生の頃は国際交流支援室に関わっていた。
3年時には1年間デンマークへ交換留学に行き、帰国後本格的にデザインやライティングなどを通してクリエイターとして活動するように。
本インタビューの【前編】では、彼女のデザインに対する価値観とそれを通した人間関係について、【後編】では彼女のキャリアに対する価値観について迫る。

絵を描くということの意味

ー本日はインタビューよろしくお願いします。デザイナーとして活動してらっしゃると伺ったのですが、麻友さんは実際どのような活動をしているのですか?

主には絵を描いたり、デザインやライティングをしたりしています。​
デザインは、名刺やイベントのポスターなどを知り合いに依頼されて実施することが多いです。
絵に関しては、最近自分で描きためた絵を本にして出版しています。
ライティングに関しては、もともとはキュレーションサイトの会社で雇われて書いていたんですが、現在は自身でブログをしています。

渡邊麻友樹

宮城県出身。宮城野高校を卒業後、東北大学経済学部へ進学。
1・2年次:国際交流支援室を手伝いながら、留学生支援に尽力。
3年次:デンマークのコペンハーゲン大学へ留学。
5年次   :個展での自身の作品の発表を開始し、デザイナーとして精力的に活動。
2020/03卒業予定

ーデザインとはいいつつかなり広範囲な活動をしてらっしゃるようですね。 

実のところ、私は自身の活動や作品をデザインという感覚で捉えたことはないんです。好きが高じた趣味の延長上でしかありませんから。

基本的には、友人からの依頼を受けて活動しています。でも、それはお金目的で活動することはしないようにしています。
お金をもらうのは簡単なのですが、それによって人間関係が金銭によるものだけに留まってしまうのはあまり好まないので。

麻友さんの作品「春の朝に降る雨」

ー麻友さんの描いている絵はほとんどが女性であるように思うんですが、それは麻友さん自身を描いてらっしゃるんですか?

自分でもあるし他人でもあると思います。でも自分の内面的なものは絶対に反映していると思っています。

ジョハリの窓っていう考え方の四象限(自分が知っていて他人が知っている自分、自分が知っていて他人が知らない自分、自分が知らなくて他人が知っている自分、自分も知らないし、他人も知らない自分)の中の、「未知の窓」に近いと思ってます。

言葉にできないし、私も認識できないけど、何かしらの感情があるから、その言語化できない感情を絵に表現しているんだと思います。

ジョハリの窓

ー自分で認識しきれない感情を作品に表現していると?

分人主義的な考え方になりますが、人は10人と接すれば10人の違う自分がいると思うんです。

私はこうして話していると、「意外と明るいね」と言っていただけることが多いんですが、それはその人と接する時に現れる私の中の1人の自分に過ぎないと思うのです。​

ですから、その様々な自分の中から認識しきれない部分がきっと出てきてしまう。
そこを無意識的に絵に表現しようとしているのだと思います。​​​​​​​​

絵を通した人間関係

ー麻友さんのデザイナーとしての活動は仙台がメインなのですか?

いや、まだ活動してるとまでは言えないですね。現在は、ネット上で自分の作品を発表して販売するのがメインです。

でも最近強く思うのは、人と直接会って信頼関係を築いてから、仕事の依頼を受けて、自分の作品をその人に売りたいということです。
というのも、ネット上で知り合った人から依頼されて作品をつくった場合に、依頼者との作品に対する認識のギャップが生じることが多かったからです。

メールでのやりとりのみで作品を作る場合と、実際に人と人で会ってコミュニケーションをとってから作品を作る場合とでは、信頼関係の構築度合いが全く違います
実際に会わずに作品づくりを始めた場合はうまくいかないことが多かったんです。作品づくりを依頼されたのに、クライアントに逃げられてしまったこともありましたから。

ーなるほど。作品づくりにもやはり信頼関係が一番大事なんですね。

私が既に完成させた作品をネット上で見てから買ってくれる方は、コアなファンになってくれることが多いんですけどね。

だから現在は、今度もグループ展に自身の作品を発表させていただくんですが、その際に興味を持ってくれた人と直接信頼関係を築いてから、その方と仕事をしたいと考えています。

目標はあえて立てない

ーいつから絵を描いていたんですか?

絵は幼稚園くらいから純粋にただ好きでずっと描いていました。暇つぶしくらいの感覚で。
絵を描くことを仕事にしようって思い始めたのは、デンマークに留学に行ったときです。

その頃に身近に、自分のやりたいことを仕事にしている人がいるのをみて、「自分の好きなことって仕事にできるんだ」と衝撃を受けたんです。
そこから、自分の将来について深く考えるようになり、別の信頼している方に将来について相談するようになったんですよ。

そのときその方に、「何がやりたいのかわからないのなら、10年後の自分の姿を想像してみるといいよ」と言っていただき、初めて自分のキャリアを逆算思考で考えてみました。

将来は、田舎の古民家で暮らしたいと思っていたので、そうするにはどうすればいいのか。絵を描く仕事やインターネットを使った仕事ならリモートでも働けそうかな、といった具合に。
そうしてみたら、割と具体的に自分がやりたい仕事、向いてる仕事がクリアになっていったように感じます。

ー自分がどう生きたいかを想像してみて、それからそれを実現できる手段としての仕事を探したと?

そうですね。そのように自分に向き合って、自身で答えを出そうとしていたので、実は私は一回も就職活動はしたことがないんですよ。説明会にすら行っていないかもしれません(笑)。

でも、だからこそ人一倍自分のキャリアについては考え続けていたし、いまもずっと考えています。

ー深く考える中で、麻友さんにとっていま現在の目標はどのようなものなのですか?

実は私目標って持たないようにしてるんです(笑)。

ーえ、そうなんですか?(笑)

私、別に今まで特に計画を立てて人生を歩んできたことはなくて。夏休みの宿題も、やろうやろうと思っても結局全部やらなかったですし、かなり苦手なんですね(笑)。

やることが明確にあって、そこに向かっていける人は目標を立てるべきだと思うんですけど、私は目標があるとそれが重荷になって何もできなくなってしまうんですよ。

だから、今できることややりたいことを実際にやってみて、そこからまた新しいやりたいことを見つけて、それをやってみるというようにしています。
これまでも、なんとなく興味があったから大学への進学を決めたり、自分の将来のことはまだわからないけど行ってみたかったから海外留学に行くことにしたりしていました。

その中で、何か失敗したらそこから学ぶことがあるし、成功したらそれが自信にもなるし。私はこれまでは大学以降のことはなかなか考えられなかったけど、そのサイクルを繰り返していく中で、将来何をしようかということがやっと考えられるようになりました。

ー目の前のやりたいことを繰り返していく中で、少し先のことも考えながら進めるようになると?

私の場合はそんな感じですね。それに、やりたくないことをしても楽しくないですから(笑)。

人によっては、「若いうちは辛い修行すべき」という人もいますが、私の場合はそれをしてしまうと自分のアイデンティティが失われてしまって耐えられなくなってしまうんです。

だから最近は、「自分が生きやすい生き方をすること」が私の生き方だなって思いますね。
大勢の人が歩んでいる生き方だからといって、その道を必ずしも選ばなければならないとは思わないし、自分の楽な生き方をする中で自分を大切にするのが一番大事だと思います

自分を大切にしないと、他人のことも、会社のことも大事にできませんから。
でも日本では、最近は改善されてきているようには思いますが、そうやって王道とされている生き方が合わない人達にとってはすごく生きづらいように思えます。
だからこそ、それぞれの価値観を持った人たちがそれぞれ生きやすいような、お互いがWin-Winになるような社会システムが日本にはもっとあったほうがいいなとは思いますね

ワガママな生き方

ー最後に読者の方にメッセージをお願いします。

自分を大切に、自分らしく生きてください。他人に合わせるのも大事だけど、無理しない程度に。

ーかなり心に刺さる言葉ですね。僕も今日からもっと自分を大切にします。

そうですか(笑)。それから言わせていただくと、20代のうちはいくらでもやり直しがきくっていうことですかね

これはデンマークで学んだことなのですが、デンマークでは無計画にワーホリしている人や一度就職をしてから大学に学び直しにくる人などがたくさんいました。
彼らは自分がやりたいことにかなり正直に行動していて、すごく楽しそうに生きているように見えたし、日本でも徐々にそう行った方向には向かってきていると思います。
ですから、自分のやりたいことにワガママに生きることも大事だよって思いますね

自分の素直な心に向き合い続けた末に答えを出し、楽しそうに笑っている麻友さんの笑顔が印象的でした。彼女のように自分を大事にワガママに生きるのも大切なのかもしれません。

あっ ワガママといえば、23日に【わがまま人生酒場】なんて素敵なイベントが開催されるみたいですよ。

みなさんも是非足を運んで見てくださいね。(麻友さんも出るよ!)

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